ー ごく普通の高校生だった常磐ソウゴ、彼は全ての平成ライダーの力を集め、王の道を歩んできた ー
2000年1月30日、仮面ライダークウガから始まり、アギト、龍騎、555、剣と続き、一旦は終了も考えられていたがすぐに響鬼が仮面ライダーとして始まり、カブト、電王、キバ、ディケイドまでを1期とし、さらにダブルから2期としてOOO、フォーゼ、ウィザード、鎧武、ドライブ、ゴースト、エグゼイド、ビルドへとバトンが受け継がれてきた平成仮面ライダー。遂にその歴史も、2019年8月25日放映仮面ライダージオウEP49 『2019 アポカリプス』をもって、その歴史に終止符が打たれた。全960話。時間換算してちょうど20日分の超大作に幕が降ろされたのである。
そんな歴史的作品である仮面ライダージオウだが、正直言っていい作品なんかでは無い。寧ろ駄作と言うべきものだ。だけれども、否、だからこそ、俺はジオウが大好きだ。何故、ジオウを最高最善の作品と評価しているのか。語り尽くそうと思う。
平成ライダー最後の一年
受け継がれし魂の数々
仮面ライダージオウの最大のポイントのひとつは、やはりライダーの力の継承である。
タイムジャッカーが送り出すアナザーライダー達。彼らを倒すためには基本的にはそのアナザーライダーの元となったライダーの力を使う必要がある。ライドウォッチはその力の象徴である。ライドウォッチを使うことでアナザーライダーを倒すことが出来、そしてジオウのストーリーが一歩づつ進んでいく。最高最善の王となる道へと。しかし、ただそれだけの単純な役割だけではなく、ライドウォッチがある事が平成ライダーの存在を肯定していると俺は思っている。詳しい理由は後述させてもらうが、それ自体が各ライダーを示すアイテムを基本的には各作品のレジェンドから継承されることにより、ジオウの記念作品としての意義が強くなっていると確信している。
また、アナザーライダーもそれぞれライダーの力を使うことで達成したい目的を持っている。自分の店を保つため、追放されたチームに復讐を果たすため、兄弟を救うため、はたまた、ライダーになる未来を持つものなど目的を果たせず苦しむアナザーライダー達を、レジェンドの力で救う。そして、その人たちの未来を変える。まさに人間の自由を守るライダーとしての役目を果たしているのである。それも、元となった力で持って。ニセモノのライダーをホンモノの歴史で変える。それもまた、歴史の肯定であると言えよう。
ジオウとカードの関係
仮面ライダージオウは仮面ライダーディケイドの続編である、と言う話をよく聞く。実際ディケイドはジオウにおいて純レギュラーライダーとしてのポジションを獲得し、その変身者門矢士の貢献は大きい。
しかし、ジオウにはディケイドと言うより、カードとの繋がりが強いライダーと言いたい。どこにそんな関係を見出したのか、強化フォームの遍歴を見れば分かる。
仮面ライダージオウディケイドアーマー
EP14にて初登場。読んで字の如く、門矢士の力50%のライドウォッチである。門矢士、仮面ライダーディケイドはライダーカードで以てカメンライドをする。通常アーマータイムではあるが、ディケイドだけではないほかのライダーの力も使えるという強力な性能持つため、強化フォームと同列に数えてもいいだろう。
EP22に初登場。ソウゴがミラーワールドの自分も受け入れ変身した表裏一体の強化フォーム。EP21、22はアナザーリュウガ編に当たり、リュウガ、つまり龍騎との関係がそこから見出すことが出来る。龍騎ライダーはカードデッキをVバックルに挿すことで変身し、そしてカードの能力を活かして戦う。ジオウⅡもまた、カードとの関係があると言える。
仮面ライダージオウトリニティ
「うっ、うぉっ!」
「ヴ、フッ。」
「ウッ、ウェッヘッ?何何何何何何何!?!?!?!」
「うおうおうおうおうお、」「フエエエエエエエエエエエエエエエエエ!?」「ヴァ、俺の顔ォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!」
ア゛。
「フゥ、ファ、ハ、」
EP30に登場したジオウの特殊形態。ウォズ曰く本来の歴史に書かれていないと言う奇跡のフォームである。これもまたカードとの繋がりがあるのだ。EP29、30は賛否両論で話題のブレイド編である。仮面ライダーブレイドはラウズカードを使い変身、戦闘を行う。そんなブレイド編で初変身を遂げたのも単なる偶然ではないだろう。
仮面ライダーグランドジオウ
グランドタイム!!
クウガアギト龍騎555ブレイド!!響鬼カブト電王キバディケイド!!ダブル、オーズ、フォーゼ!ウィザード!鎧武、ドライブ!ゴースト!エグゼイド!ビルド!!
祝え!!
仮面ライダー!!グ・ラ・ン・ド!ジオウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
EP40にて初変身。平成ライダーの最終フォーム、グランドジオウ!EP39、40電王編のクライマックスでの豪華すぎる初変身で話題になったグランドジオウであるが、電王編にゼロノスカードデッキを変身ゼロノスが登場したことからやはり、カードとの関わりが有ると言えよう。
このように、ソウゴのライダーとしての強化にはカードが付き物なのである。それがジオウをよりライダーカードで変身する仮面ライダーディケイドの続編たらしめてると、俺は言いたい。そして、ちょうど今回のジオウの門矢士出演回を合わせると、ほんへ31話+ウィザード2話+ジオウ18話で計51話になり、他の平成ライダー達と同じく、1年間のストーリーとなったのである。これを実現させたジオウは素晴らしいと評価する。
活躍し続けるレジェンド達
仮面ライダージオウ最大のポイントの1つ、オリキャス出演。そのオリキャスの立ち回りが実に優秀である。
ジオウにおいて、レジェンド達は本編終了後の未来を生きている。そのためほとんどの場合アフターストーリーが描かれている。そのどれもが良い。特に私が好きなのは、響鬼編にて京介が弟子のアナザー響鬼化を通じて成長して、響鬼の名を継承した瞬間である。その時響鬼の力が込められた響鬼ライドウォッチが生成され、それを用いて変身するという流れが最高なんですよ。ライドウォッチの使い方が秀逸であることの一例でもあるこのシーンに私は軽く感動を覚えました。(色々言われてるみたいだけどね。)
ヒーローだけでなく、悪役のレジェンドも凄かった。スウォルツによって召喚された大道克己 仮面ライダーエターナル。彼の出演した3話はまさに彼の全てを描ききっている。風都のヒーローになれたかもしれない男の全てが詰まったEP44、45、46はダブルファン必見の回である。
時に批判を浴びることにもなったが、ここ最後までレジェンドの活躍がみられるのはジオウだけが持つアドバンテージである。記念のお祭り作品として、これ以上の出来は後にも先にもジオウのみだろう。
色々言ったので結論を言うと、ジオウは記念作品として出来スギィ!なんなん?すごいでしょ?最高でしょ、天才でしょ!白倉ァ!お前やってくれたなぁ…見直したぞ!今回ばかりはお前を認めよう!但しこれ以上元号の私物化はやめろwwwwwwwww ジオウはまさにどこかで見た例えを借りると、「広げた風呂敷を畳まず、丸めて打ち上げ花火にした」様な作品なのだ。今までの平成ライダーの歴史を全肯定し、そしていい意味でその常識をぶち壊して来た。あぁ、最高!
最後に遂に明日から始まる仮面ライダーゼロワン、と言うより向こう10年ぐらいの令和ライダーに期待したいことを語って今回の記事をを終わりにしたいと思う。
それは、「平成ライダーとの決別」である。
例えば、ゼロワンにおいて、レジェンドプログライズキーを少なくとも、本編放映中は出さず、出すとしても本編終盤にまとめて出す、あと本編のストーリー展開等も今までの平成ライダーのそれとはまた違う、まさに令和の新シリーズに仕上げて欲しい。冬映画もそうした意味であまり平成ライダーと干渉し過ぎない様、あくまでも違う世代同士の関係を描いて欲しい、そう思っています。
という訳で今回は以上!明日から遂に、俺たちにとっての令和が始まる!その始まりの時を皆で盛大に祝おう!
という訳で…バイチャ!
以下最終回・映画ネタバレにつきご注意!
(の、はずだった…)
最高最善の王になるために
2019:アポカリプス感想
スウォルツによって崩壊の道を歩むこととなったジオウの世界。人々を救うためにはこの世界を破壊しなければならない。その作戦もいよいよ大詰め。ツクヨミも遂にライダーになったのだ。もう勝利も目前。そう思われていたが…
突然の裏切り。ツクヨミが突然スウォルツの味方につき始めたのだ。作戦ではツクヨミの世界が崩壊仕掛けているのはその世界にライダーがいないから。だからツクヨミにライダーの力を与えることでそっちの世界の崩壊を防ぐ。ジオウとツクヨミ、2人のライダーの力によってこの2つの世界に架け橋ができ、架け橋をとうして人々をツクヨミの世界に避難させることが出来る。仮面ライダーツクヨミの世界を作り出すことで、人々を、世界を守ろうとしていたのだ。それでいた故に、ツクヨミの裏切りの影響は大きい。このままでは、世界の崩壊は加速するばかりである。
それでも、戦いを辞める訳にはいかない。次の日、クジゴジ堂で順一郎のおじさんと朝食を食べるソウゴ。外では既にゲイツやウォズが戦っている。さらに、仮面ライダーディエンド・海東大樹が合流。激しい戦いが繰り広げられる。ソウゴは笑顔で朝食を完食した。それを見かねた順一郎は不安そうに尋ねた。
「まさか、最後の晩餐のつもりで食べたわけじゃないよね?」
ソウゴは笑顔で否定した。彼はこれから最後の決戦に向かう。世界を救う為に… だがまだ向かうことはなかった。順一郎の呼び止めだ。
「おじさん、時計屋だから。直せない時計はないから!」
そこには全てのライドウォッチが綺麗に並んであった。壊れて使えなくなったはずのウォッチである。これは確定的な勝機が見える。全てのライドウォッチを胸に、その足を踏み出した。
「みんなに聞いといて、晩御飯のリクエスト!」
勇者を笑顔で見送った。
ほんとねぇ… おじさんが最高すぎる。聖人か?神か?これが最高最善の王を育てた器か… そう思わせてくれる1シーンであった。今までもおじさんダイスコなとこ沢山あったが、ここまでエモい場面は見たことがない。1年間散々ラスボス疑惑かけられ、ネタにもされて来た順一郎さんであったが、平成最後に相応しい最高最善のおやっさんだった。そんなおじさんいつもの凄腕テクニックで、ライドウォッチを再び使用可能にするなんて、もう見た時感動した!順一郎さんがおやっさんで良かった。
ゲイツやウォズは未だ戦いの最中だった。しかしそれも束の間、ツクヨミが時間を制止させた。そして、放たれるスウォルツによる一撃。あっという間に吹っ飛ばされてしまう。それから更にウォズだけが動きを止められ、絶体絶命の危機に。
「ビルド!」 「ドライブ!」 「ゴースト!」 「エグゼイド!」
スウォルツは予想もしない攻撃に驚いた。そこには、1人の勇者の姿があった。
「消えないよ。 どんなに歴史が壊されようと、仮面ライダーは壊れない!!」
仮面ライダーグランドジオウの登場である。その目には、迷いや躊躇いなどなかった。
「最後の勝負だ。」 決戦の火蓋が切られた。
ソウゴはタジャドル、サイクロンジョーカーエクストリーム、インフィニティスタイル、パインアームズを召喚。スウォルツに立ち向かった。召喚されたライダーは皆、仲間や友との絆、友情から生まれたフォームである。ソウゴは、仮面ライダーが持つ、絆の力を胸に最後の決戦に挑んだのだ。
だが、戦いは上手くいかなかった。ン・ダグバ・ゼバ、ユートピア・ドーパント、サジタリウス・ゾディアーツ、ゲムデウス、エボルト。5大ボスが戦士たちの前に立ちふさがった。そのあまりの強さに、レジェンドライダー達は手も足も出なかった。そして、ソウゴも変身解除に追い込まれた。
これで終わりか。そう思われたその時、何者かがスウォルツの攻撃を受け、ソウゴを守ったのだった。
ゲイツだ。ゲイツはその身を犠牲にしてスウォルツの攻撃を受けた。その勢い凄まじく、ゲイツはそのまま壁に叩きつけられ、倒れてしまった。
ゲイツは致命傷を受け、あとわずかの状態となった。ゲイツは、ソウゴに、こうつげた。
「ジオウ… オーマジオウになれ…。 時の… 王者に…。お前なら、なれる…。 最高、最前の… 王に…。 幸せだったぞ…。 この時代に来て…。 " ソウゴ " 、お前の仲間に… 友達に、なれて…」
ゲイツは力尽きた。最高の仲間の命が、今、終わってしまった 。
怒り、悲しみ、恨み、憎しみ… あらゆる感情が、ソウゴを包む。ソウゴは決意した。自分がならないと誓っていた、オーマジオウになることを。
ベルトが変化する。辺りにはマグマが火を吹き、地が目のように割れた。ソウゴは、溢れ出る感情を叫び、ベルトの両側を押した。
「変身!」
「祝福ノ時! 最高!最善!最大!最高王!逢魔時王!」
時計のイメージに包まれ、ソウゴはオーマジオウへの変身を遂げた。
「… 我が魔王?」ウォズは驚きと動揺を隠しきれなかった。
「ウォズ… 祝え。」ソウゴはウォズに命じた。ウォズは直ぐには動けなかった。「祝えと言っている。」
「祝え!時空を超え、過去と未来を知ろしめす究極の時の王者。その名もオーマジオウ。歴史の最終章に辿り着いた瞬間である。」
ソウゴ&ゲイツ最高…
最初出会った時は仇であったソウゴの存在。戦いを共にしていくうちに、固い絆で結ばれるようになっていった。その為グランドジオウが召喚したのは仲間のとの絆が大事な役目を果たす、そんなもので固められていた。 ソウゴにとって、この戦いは仲間との絆の戦いであった。
眠い! 現在12/21 0:27、仮面ライダー令ジェネ公開初日である。 すっかり放置していた続きを書こうと思ったが、正直もう、面倒臭い。多分もう直接これ以降の感想やOVER QUARTZERの感想を書くことはないやろうなぁ… また、書きたくなったら書こうと思う。(絶対放置するやつ)
映画の感想が聞きたかった皆、本当にごめん!どうしても気になったら、その時は感想・考察、答えるから!
令ジェネ楽しみ!バイチャ!